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  黒真珠のお話し

黒真珠と一般にいわれて販売されている物の中には、大きく分けて、アコヤ真珠、黒蝶貝真珠が在ります。いづれも養殖真珠です。

●黒蝶真珠…黒蝶貝を使った養殖真珠で、ほとんどが天然の状態です。また 大粒の物が多く、真珠層の巻き厚も厚く、最近値段が下がってきています。

断面写真

おすすめです。また、養殖期間が長い物は、グレーになっていきます。

●アコヤ真珠…いろいろに加工されています。下図1,2,3参照

 ●染色真珠…中の真珠核まで、染料で染まった物が多く、安物に多い。また、真珠自体の品質も低く、巻き厚も薄い物が多い、自然光で退色すします。とてもお勧めできません。

●コバルト真珠…放射線処理により核の中のマンガンが変色しています。おもに、黄色い真珠を使用していますので、普通の真珠より格安です。同品質であっても4割〜5割は安く買えます。自然光でほとんど退色しません。安くて良品であればお勧めします。

●ナチュラルカラーの真珠…アコヤ貝が、核入れのときに身を守ろうとして、天然の分泌物成分を出して、核を包み込み、その上から真珠層を巻いていった物です。きれいに真珠全体を巻いた物が少なく、美しい物は高値で取り引きされます。自然光でもほとんど退色しません。巻き厚も普通の真珠の1.5倍〜3倍と厚く末永くご使用いただけ、御予算が許せば、ぜひお勧めしたい商品です。

但し、天然の分泌物成分で完全に覆われていなく、白い部分が残りマダラになった物や天然の分泌物成分が大量に入り込みすぎて、変形してしまったものは、しみ珠やバロックと呼ばれ、価値は低い物です。

●あこや真珠のエンハンストメントとトリートメント(黒と白の真珠の区別無しで、紹介)

あこや真珠の鑑別書をお持ちの方は、鑑別書を隅まで見ていただくと、必ずあこや真珠は、大抵のものが、エンハンストメントしてあります等の表記があります。これはほとんどの、あこや真珠が、選別後、イヤリング、ピアス、ブローチ、リング用には、方穴、お数珠、ネックレス用には、貫通穴、を空けられます。その後、その穴を利用して、染み抜き処理(核と真珠層の間に、養殖中に出来た、真珠の分泌物等、たいてい、こげ茶色や黒っぽい染み等を取り除くため、真珠用の漂白液などに漬け込んで、染みを取り除く処理)を行った後、調色処理(ネックレスの連など、それぞれの粒の色を統一するために、大抵は薄いピンク色の溶液に漬け込んで、染め上げます)これは、ほとんどの真珠に対して行われている処理で、真珠業界、鑑定機関などでも認められた処理です。これに対して、濃色のピンクやブルー、グレー等の溶液に漬け込んだり、コバルトなどの放射線を照射したりして、元の真珠とは、かけ離れた物に仕上げた場合は、トリートメント、又は、処理石として、価値の区分けをしております。私個人的には、放射線を照射された真珠は、広く世間に出回っており、色の経年劣化なども無いことから、それを考慮に入れた安い値段であって、そのことを顧客にきちんとご理解いただいた上での販売であれば、全く問題ないと考えております。なぜなら、大手を含む、ほとんどの、真珠卸業界で、あたりまえの様に取引され、販売されている事実があり、広く小売されているからです。但し、このことを小売に携わる人が、販売業者の良心として、きちんと価格の面、処理の内容を、説明する義務があると思われます。

又、トリートメント、エンハンストメント、も一切していない物も、稀に存在しますが、美しい物になると非常に高価になります。大変入手困難なので、これのみを扱っていては真珠の商売自体、どの店でも成り立たなくなってしまいます。私の所でも、穴あけしていない、ホワイト色ネックレス用でルース状態の美しい物を持っていますが、たかだかネックレス2組分です。ネックレスにするときには、穴あけしますが、この無穴の状態が、無処理の証明です。今度アップします。

図1染め真珠の断面   

 断面では真珠層が染まっている のがわかる。鑑別書では、処理石又は、トリートメントと表示される。大抵、経年劣化して、褪色して行くと思われます。                    

図2コバルト真珠の断面

断面を見ると核の中までコバルトで変色しているのが解る。鑑別書の表示は処理石又は トリートメントと表示される

図3ナチュラルカラー真珠の断面

断面を見ると核と真珠層の間に有機層の黒い物質が分泌されているのが解る。鑑別書では、ただ真珠とのみ表示される。エンハンストメントの表記はつきます。